日米韓の現状。休戦仲介。
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日本による韓国のホワイト国優遇の除外

アメリカの対韓現状

今朝、面白いニュースが入ってきました。

日本政府による韓国向け半導体材料の輸出規制強化などを巡って両国の対立が深まる中、ある米政府高官は30日、日韓が話し合いの時間を確保するための「スタンドスティル(据え置き)協定」を締結するよう米国が求めたことを明らかにした。

(中略)

米国は両国の問題解決に向け手助けをしているとし、8月1日にバンコクで開催される日米韓外相会談で、ポンペオ国務長官が河野太郎外相や韓国の康京和外相と会談する方針を明らかにした。

各紙もこのロイター通信の記事をソースに記事を書いています。ソース元は「ある米政府高官」とのことでリークなのか、ガセなのかはわかりません。トランプ大統領が仲裁に乗り気でない感じだったので、ここにきてアメリカが仲介に乗り出すニュースが出たことに驚いています。仲介すらしないだろうと思っていたので…。

しかしながら、アメリカは韓国に対しても圧力をかけている最中なのですよね。

アメリカの対韓圧力
  • トランプ大統領の韓国を含めたWTO発展途上国地位の見直し発言。
  • 次期米韓防衛費分担金特別協定(SMA)として防衛費分担金総額を50億ドル(約6兆ウォン)要求
  • インド・太平洋戦略への参加要請
  • ホルムズ海峡での船舶の航行の安全確保を目指す米国主導の有志連合参加要請
  • 日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)延長要求
  • 合同軍事演習から「同盟」という名称削除

中国に靡いている韓国に対して、半ば離れていくかのような動き。「同盟解消したくなければ言うことを聞け」、もしくは「解消してもいい」ともとれるような動きです。

日・ロ・中・朝から袋叩きの韓国 米韓同盟の終焉を周辺国は見透かした(デイリー新潮)」によれば、この米韓の亀裂に乗じて中国ロシアは先日の合同演習による「竹島周辺侵入」を起こしたという見方。ここ最近の北朝鮮によるミサイル発射もアメリカが動かないことを見越してのものだそうです。

そうなるとなんで今のタイミングで「仲介」をしようとしているのでしょうか。

日韓の現状

2019年の韓国の対日問題行為
2019年に発生、または事態の進んだ韓国政府の対日問題行為一覧。

  • 旧朝鮮半島出身労働者問題発端の韓国政府による日韓請求権並びに経済協力協定違反問題(2005年発生)
    • 日韓請求権並びに経済協力協定2条に反し、「請求権問題が完全かつ最終的に解決されたこと」を覆す司法判決を下し、一方的に「条約法に関するウィーン条約3条」に抵触する判断を下す。(2012年発生、2018年10月確定)
    • 日韓請求権並びに経済協力協定3条の1に基づく「外交上の経路を通じて解決する」日本政府の要請を無視(1月9日~5月19日)
    • 日韓請求権並びに経済協力協定3条の2に基づく「両国の仲裁委員選出」日本政府の要請を無視(5月20日~6月18日)
    • 日韓請求権並びに経済協力協定3条の3に基づく「仲裁委員指名第三国選出」日本政府の要請を無視(6月19日~7月18日)
  • 慰安婦問題日韓合意違反(2016年12月違反発生継続)
    • 「和解・癒やし財団」の解散を発表(2018年12月)
    • 「和解・癒やし財団」の解散手続き完了(6月17日付)
      • 日本が拠出した10億円のうち5億円余りが残余金として残る。
        対象になった元慰安婦47人と遺族199人のうち、元慰安婦36人と遺族71人が受給を希望したが、受給希望者のうち、元慰安婦2人と遺族13人はまだ支給されていない。
  • 日本海火器管制レーダー照射問題(2018年12月発生継続)
    • 日本海にて韓国海軍が日本の哨戒機に対して火器管制レーダー(射撃管制用レーダー)を照射。CUES(洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準)違反。
    • 韓国政府は当初、北朝鮮の遭難船に対する救助作戦を悪天候の中行っており船舶を探すため全レーダーを使用していたためと説明。日本の映像公開で悪天候でもなく北朝鮮船舶補足済みの状況だったということが明らかになったのち、日本の哨戒機が低高度で進入し威嚇飛行をしたと主張を変えた。
  • ホワイト国認定時の定期的な戦略物資会議の無視(2018年に開催予定を拒否)
    • 通常2年に1度開催のところ呼び掛けても拒否されていた。(2018年)
    • 韓国政府、2018年6月に戦略物資会議が開かれなかったのは当時日本側の担当局長が空席だったからという虚偽の説明をし、覆されると勘違いだったと撤回。(7月9日)
    • 韓国政府は兵器関連物資の密輸摘発件数だけで万全性を主張。日本政府は輸出管理体制の崩れを指摘しており、韓国政府はその点の説明が不足。
      • 再発防止対策が取られている形跡がない。
      • 2019年1月になぜか韓国から日本にエッチングガスの輸出記録。5月にも追加の輸出記録。過去10年はなかったこと。
      • 日本の輸入統計では0.12tだが、韓国の輸出は39.65tのため、大半が行方不明なことが韓国国会予算委員会で発覚。(7月12日)
    • この件に関する韓国による第三者を巻き込む外交戦略(予告含む)
      ※は日本も参加する場
      • アメリカ(7月10日以降多数)
      • WTO物品貿易理事会理事会(7月9日)※
      • WTO一般理事会(7月24日)※
      • 日米韓3国議員会議(7月26日)※
      • 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉会合(7月27日)※
      • ASEAN外相会議(7月31日予定)※
      • ASEAN地域安保フォーラム(8月1日予定)※
      • 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)閣僚会合※
      • 国連総会(9月予定)※ただし、提唱者は政府関係者ではなく与党議員
  • 韓国による日本産水産物等の輸入規制において入規制措置を強化する際に求められる周知義務等を果たしていなかったとしてWTO協定違反が確定(4月26日)
    • ただし、韓国による日本産水産物等の輸入規制自体は1審が破棄されWTO上級委員会で認められた。(4月11日)
    • 日本産食品の科学的安全性は1審通り認められている。
  • 竹島周辺に侵入したロシア偵察機に対し、韓国の戦闘機が360発の威嚇射撃を行った。(7月23日)
    • 日本の領空での軍事的行為。ロシア機の侵入は2回あり、1回目は信号弾を10発、機関銃を80発発射、2回目は信号弾を10発、機関銃を280発発射したとする韓国側の発表。
    • ロシアからは韓国機からはなんの警告通信を受け取ってなく、警告射撃やフレアでの警告というものは関知していないと発表されている。
  • 在韓国日本国大使館付近で車両を炎上させる事案。外交に関するウィーン条約第22条第2項に抵触。(7月19日)
  • 在釜山日本国総領事館敷地内にてデモ行為。外交に関するウィーン条約第22条第2項に抵触。(7月22日)
2019年進行中の対韓国措置
  • 安全保障貿易管理における補完的輸出規制(キャッチオール規制)のホワイト国指定から韓国を除外(2019年8月予定)
  • 日韓漁業協定 相互EEZ内入漁の停止(2016年6月~)
  • 日韓通貨スワップ協定の取り決め協議停止(2017年1月~)
  • 在釜山総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ(2017年1月~)
  • 日韓ハイレベル経済協議の延期(2017年1月~)
  • 韓国産ヒラメや貝類などの輸入検査を強化(2019年5月~)
  • フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの3材料の輸出管理の厳格化(2019年7月~)

今年だけでこれだけの害悪を行っている韓国。いずれすべて数えるつもりですが今年だけでこの数です。こうみると日本において韓国の信頼が低下するのは当然であり、現状は生ぬるいと言わざるを得ません。

「スタンドスティル(据え置き)協定」によって停止するもの

「ホワイト国」から韓国を除外する直前でのこのアメリカの動きの意味するところは何か。「ホワイト国」から韓国を除外の停止だけではあまりに理不尽であるため、韓国に対してもなんらかの停止処置があるはずなのですが、それはなんでしょう。韓国政府のできるなにか日本の利になるようなことがあるかというと、それこそ日本の要求する現状の解決しかありません。アメリカが求める日本と関係する韓国による日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を停止ではあまりにも韓国の思惑通りすぎで話になりません。アメリカの高官はまたしても韓国のプロバガンダに屈してしまったのでしょうか。

ただ、アメリカも鈴置説の通り米韓同盟破棄に動いているとするならば、これが最後の踏み絵なのかもしれません。

「こんだけ韓国の言うことを聞いてやったのにアメリカの言うことを聞かないということは同盟を組む意味がない。」という大義名分を得るという目的。

「他力本願米韓同盟破棄願望説」は事実で、成就が近い?。もしくは韓国に断ることのできない何かを突き付けるための前準備か。

結果は明日の夕方。

追記:菅官房長官による記者会見でそのような事実はないと否定されました。外務省幹部は「日米韓外相会談で何らかの提案があるかもしれない」と語ったそうなので日米韓外相会談は予定されているようです。米の日韓仲介提案、菅長官「そのような事実ない」(読売新聞)

さらに追記:楽韓Webさんがロイターの日本語訳記事がおかしいという趣旨の記事を書いていました。

日本語版では「高官」とされている人物が、「匿名を条件に話した高官(the official, who spoke on condition of anonymity. )」になっている。

ということは本当にこれを言ったのかどうか。言ったとして、趣旨がこの通りなのかどうか。果ては本当にそんな高官がいるのかどうかすらも分からないわけで。

さらに日本語版では「アメリカが『スタンドスティル(据え置き)協定』を締結するよう求めた」となっていますが、原文では「The United States has urged South Korea and Japan to consider signing a“standstill agreement”」です。

翻訳するなら「アメリカは両国に『据え置き協定』を結ぶことを検討してはどうかと促した」ですよ、これ。

ロイター日本語版では「求めた」と強気に出ていますが、英語版では「アメリカ政府高官は『こんなアイディアはどうだろう』と両国に検討を促した」と引き気味。

つまり、ロイターの日本語訳者が印象操作をやらかしたと思っていよさそうです。

ここ最近の流れ

日時 事柄
7月24日 韓国政府、日本政府宛に「韓国のホワイト国指定除外」は「不当な輸出規制強化」であるとして強い遺憾の意と撤回を求める意見書を提出。
ボルトン米国家安全保障担当大統領補佐官、チョン・ウィヨン国家安保室長、チョン・ギョンドゥ国防相、カン・ギョンファ外相らと会談。
次期米韓防衛費分担金特別協定(SMA)として韓国に要求する防衛費分担金総額を50億ドル(約6兆ウォン)であると通達。(現在約1兆380億ウォン)
韓国キム・スンホ新通商秩序戦略室長、WTO一般理事会にて日本を非難するも同調する声はなく終了。
韓国ソン・ユンモ産業通商資源部長官、記者会見を開き日本を批判。
経済産業省、韓国の通常兵器キャッチオール制度と日韓の政策対話をめぐる経緯について産業通商資源部長官に反論。韓国側の不備を公表する
7月25日 北朝鮮、短距離弾道ミサイルを二発日本海に向けて発射。
韓国イ・ナクヨン首相、日本を恫喝しながら外交的協議を要求する。「不測の事態につながる懸念」の内容には触れなかった。
金杉アジア大洋州局長とビーガン米国北朝鮮担当特別代表及び李度勲韓国外交部朝鮮半島平和交渉本部長との意見交換
7月26日 河野太郎外務大臣、マイク・ポンペオ米国国務長官と電話会談。
日韓外相電話会談、北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射を受け、日米韓で緊密に連携していくことを確認。日韓間の諸懸案についても意見交換。
日米韓3国議員会議で韓国が日本を非難。
7月27日 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉会合で韓国が日本を非難。
7月28日 北朝鮮の対南宣伝サイトで日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を韓国に要求。
7月29日 外務省、日韓請求権協定の交渉過程に関する議事録を公表。韓国の矛盾を指摘。
7月30日 カン・ギョンファ韓国外交部長官、状況の展開によって軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を検討する可能性もあると23日の「安保協力レベルで重要」としたコメントから一転、破棄に言及。
7月31日 北朝鮮、短距離ミサイル発射。
ASEAN外相会議。
韓国国会の代表団来日予定。
8月1日 タイ・バンコクにてASEAN地域安保フォーラム(~3日)
日米韓外相会談予定
8月2日 日本政府、韓国のキャッチオール規制ホワイト国からの除外の閣議決定予想日
日韓外相会談予定。
8月15日 日本、終戦の日
韓国、光復節
8月22日付近 日本政府、韓国のキャッチオール規制ホワイト国からの除外施行予定。
8月 徴用工裁判の原告が差し押さえ中の日本企業の資産を現金化するとされている期日。
8月に定例の日中韓外相会談を調整中という報道。
9月 国連総会
10月22日 天皇陛下即位礼正殿の儀
10月末 東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議
11月 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議

随時追加しています。

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